日本が誇る最強のヴォーカリストでダブルミリオン・アーティスト同士の久保田利伸とMISIAの共演というだけで思わず胸が高鳴ってしまうが、「FLYING EASY LOVING CRAZY」は、そんな期待をまったく裏切らない、スウィートでオーガニックな極上のラヴ・バラード。久保田自身、「MISIAとだからこそできた曲。勇気とフリーダムと色彩感をラヴ・ソングの中に咲かせた」と語っているが、クラシック・ソウル・ファンの中には、ダニー・ハサウェイとロバータ・フラックが70年代に放った「Where Is The Love」「The Closer I Get To You」といった珠玉のデュエット・ヒットを連想する人も多いかも。そう、本作には聴いた瞬間からJ-ソウル・クラシックになりそうな予感が充満しているのだ。アレンジを担当した森大輔は、自らも気鋭のシンガー・ソングライターとして作品を発表する期待株で、久保田のペンになるソウルフルなバラードにリリカルな情感を加味する手腕に注目してほしい。